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220918 秋田

  • 執筆者の写真: 光太郎 笠原
    光太郎 笠原
  • 2022年9月25日
  • 読了時間: 5分

更新日:2023年5月31日


田沢湖マラソン

今年の夏も暑かった。

東京では猛暑日を記録した日が過去最高に多かったそうだ。そんな中でも快調に走ってた。

7月が700km、8月が750km。昔は夏に走るのが本当に苦手だったけど、いまやそんな意識がまったくない。ただ汗のかき方が違うってだけ。汗もかきなれてくるから、体調のコントロールもできるようになる。熱中症なんてなるもんかと、日々汗だくだくで走り続けた。


7・8月は大会には出なかったけど、フルマラソンの距離を走る日は設けた。月に一度くらいは涼しい朝がある。そのチャンスにしっかりサブ3.5で走ってきた。そういえば、この時期は平均ラップも早くて、それまでと同じ負荷で走ってるつもりでも、kmあたり15秒くらい早く走ってた。だいたい5:15くらいのペース。体が動いていたんだと思う。


例年より早い9月からのフルマラソン大会参加。選んだのは秋田県の「田沢湖マラソン」。

ただ拠点にしたのは盛岡。ここから車で行けるようだし、宿も多くて、東京からの便もいい。前泊で盛岡のグルメと観光を少し楽しみ、当日に備える。



普段通り3時に起きて2時間ほど読書。

浅田次郎の「おもかげ」を最後まで読み終えた。人物描写、舞台設定、プロットがすべて素晴らしく、なおかつ流麗な文章表現ですらすらと読みすすめられる。とても良質な小説だった。レース前に心落ちるける平穏な時間過ごせたのはすごく良かった。

6時からホテルで朝食、6時半にはチェックアウト。昨日借りたインプレッサで秋田県へ向かう。目的地の田沢湖レイクリゾートまでは、1時間半と案内されたけど、途中の信号のない山道でだいぶ時間詰められて、1時間そこそこで着けた。

そこで駐車し、大会会場までシャトルバスで向かう。何台かがピストンで運行してたけど、ちょうど合間の時間にあたって、かなり待たさせた。

その時点でかなり暑い。気温もそうだけど、日差しが強い。前日「イワテテトテト」ってパン屋さんで買ったコッペパンを食べて、心が挫かれないようにする。



田沢湖のほとりのスタート会場へ着くと、すでにお祭り騒ぎだ。3年ぶりの実走大会で、地元の人も高揚しているのがわかる。

そこでまず印象的だったのが、田沢湖の美しさ。湖面が目を見張るほどのコバルトブルーだ。透明度も高いらしい。これまでもたくさんの湖を走った。琵琶湖、霞ケ浦、北浦、山中湖、丹沢湖、彩湖… どの湖もよかったけど、水の色の美しさでは、断トツでこの田沢湖が素晴らしい。見れて良かった光景だ。



9時半スタート。太陽はかげることなく燦々と照らし、時間を追うごとに気温が高くなる。

この条件だから無理なく走り切ることがまずひとつの目標。もともと勝負レースのつもりもなかったから、慎重に走りはじめた。

最初の入りは、4分台後半。ぼちぼち走りはじめて、余裕があれば上げていこう。


前半は湖を離れて、仙北市の市街へいく。市街とはいえ、ほとんどが山中の田園風景。稲がよく伸びて、緑の美しい時期だ。あとはいろんなところにススキが生えていて、民家の近くに行くと、コスモスがきれいなところも多い。見えるのは、秋の風景そのものだけど、気温は夏だ。緑に囲まれてはいるものの、背の高い木は少なくて、日除けがない。

周りのランナーたちを見ると、尋常じゃない汗のかきかたをしている。みんな序盤からビショビショだ。それに比べると自分は尋常の範囲内。シャツは濡れているけど、パンツは大丈夫。夏の間のトレーニングの効果てき面だ。

そんな中で勇気づけてくれたのが、地元の方々の応援。人口密度が少なくて、家と家の間が数百メートル離れてるなんてこともざらにあるけど、その分応援してくれてる率は高い。当然のように高齢者ばっかり。応援しているのは、おじいちゃんよりおばあちゃんが多い。これはどこの地域でも同じ。手を振ると喜んでくれるから、できるだけ手を振るようにする。


前半の22kmがとにかく日差しきつかったし、アップダウンもはげしかった。そこを乗り越えて、一旦スタート地点へ戻り、後半は田沢湖畔を一周する。こっから精神的にラクになる。まず林道を通るようになるので、日差しが遮られる。時間はお昼に近づいていて、気温はどんどん上がっていくんだけど、むしろ前半より暑さは感じない。木陰を走れると思うと気分が全く違う。いい感じで風も吹いてくるし、心地よく走れるようになる。ペース落とさず進めた。

あとはなんといっても田沢湖の美しさに助けられた。とにかく走っていてそのブルーの鮮やかさに目を奪われる。それをずっと横目に見れたのがとても良かった。

日差しが強かったから、サングラス越しに見ていた。肉眼で見るとさぞ美しかろうと試しに一度サングラス外してみると…

眩しい。うん、眩しすぎてあんまり直視できない。

輝きすぎるのもよくない。少し手加減した輝きくらいが自分にはちょうどいいみたいだ。


35kmすぎに急坂がある。一旦湖から離れた山道で光景も変わるから、後半ではここが一番きつかったけど、それほどペース落とさず上りきれた。あとは下り基調になるんで、比較的ラクになる。再び湖畔コースを心地よく快走。最後までペース落とさずに走りきれた。


3時間11分ちょうどくらいのタイムでゴール。フルマラソン完走の551人中26位、年代別では6位の好成績だった。

順位のことでいえば、この大会のTATTAの練習ランキング。895人の登録者中1位の走行距離を記録した。これもまた嬉しいこと。なかなか1位は取れるもんじゃない。

そして順位以上に嬉しかったことは、スタートしてから、ゴールするまで、一度も後ろから抜かれることがなかったこと。

「ここにいる誰よりも練習をしてきたんだ」という確かな事実が自分を後押ししてくれて、レースの間ずっと自信を持って走り続けられた。これに何より満足している。




ゴールのあと、水分の取り過ぎだか、多少の熱中症だかで体調崩して、飲んだものをすべて戻したりした。レンタカーで盛岡まで運転するのがつらかったけど、戻ってきたら、案外ケロッとしてて体調も回復。無事、その日中に東京へ帰ってこれた。後で調べたら最高気温は30℃越えの一日だったようだ。そりゃラクな条件じゃない。そのくらいの不調ですんでラッキーだったと思おう。


今日を皮切りに22年から23年にかけてのシーズンがはじまる。この大会をいいステップにして、シーズン中に自己ベストを更新していきたい。

 
 
 

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