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190713 福島

  • 執筆者の写真: 光太郎 笠原
    光太郎 笠原
  • 2020年1月8日
  • 読了時間: 9分

更新日:2020年7月24日


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関東はすべて走り終えて、神奈川近辺の静岡、山梨も走破。だんだん遠出して走る必要性が出てきた。県を選ぶのにも何かしらの基準が必要になってくるけど、その中でも「新幹線の始発で行けば午前中の早い時間から走れるところ」っていう条件と、「競馬がやっているところ」っていう条件が当てはまったのが、福島県だ。

午前中早い時間とは言え、福島で開催してるのは夏競馬だから、暑いんだろうなあって二の足を踏みそうなところもあったけど、幸い今年は梅雨が長くて、涼しい時期も長い。こりゃ行くしかないと決意し、足を運んだ。

上野から始発の新幹線に乗った。東京が始発駅だったんだけど、自由席はほぼ埋まってた。運良く3人掛けの真ん中の席で開いているところがあったんで、そこに座らせてもらった。みんな朝から熱心なもんだ。本読んだり、うたた寝してるうち、あっという間に目的地。福島は思った以上に近い。7時半には現地に着いて、トイレで着替え、荷物はロッカーに預けて準備完了だ。8時前に駅を起点にスタートした。くもり予報だったけど、晴れ間もあった。なので日差しも強め。ただ気温はそこそこだったんで、そんなに悪いコンディションではない。走りやすかった。

まず駅から北へと向かい、信夫山へ行った。福島駅周辺は四方ともにほぼ平地なんだけど、この信夫山だけぽこっと突起したように勾配がある。なので山の近くに来るとかなりの急勾配、短い距離の間にかなり標高が上がるコースだ。地図で見ると展望台があるようだったんで、とりあえずそこまで行こうと頑張った。でも途中で挫折、走るのは諦めてところどころ歩きつつ登っていった。ここまでの急坂は、はじめての経験だったかもしれない。走る道じゃなくて、歩く道だ。一番近くにあるのが第一展望台で、とりあえずそこまではたどり着けた。さっき書いた通り、このあたりで高い山はここだけで、福島の市街地付近は平坦なところなんで、街の様子はよく見えた。定番のシューズフォトもおさまりがいい。景色としては「息をのむほど素晴らしい」ってほどではない。それなりに壮観だけど、高台から見る街の様子の既存のフレームにはありそうな眺めだ。展望台の少し上にはお寺さんがあって、ここもなかなか見晴らしのいいところだった。お寺の境内にお宅があるんで、境内っていうよりは人の家の庭に勝手に入ってるような感じだったんで、そこはさっさと退散した。一応写真だけ撮らせてもらった。その上にも展望台あったみたいだけど、山登りはもうお腹いっぱいだったんで、そこで山でのランニングは終了。今度は一気に山を降りて、再び平坦な道を走る事にした。その間の記録を見ると、登り区間は1kmで62mも標高が上がってて、下り区間は2kmで74m・48mと下がってた。ここまでのアップダウンははじめての経験で、いいトレーニングになった。キツいとこは歩いたから、純粋に鍛錬はしてないんだけどね。


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その後は、東へ向かい福島競馬場のへんをうろちょろ。近くにコンビニがあったんで水分補給もした。次に大きな幹線道路を南へ進み、阿武隈川を渡った。ランニング中に聞いてる音楽と、旅の思い出ってリンクされて記憶される。今回はWANIMAの曲をよく聞いてた。その少し前にサブスクリプション配信が解禁されて、彼らのたくさんの曲が聞けるようになった。運動系の作業と親和性のいい音楽だ。「渚の泡沫」とかが一番テンションあげてくれた。今後もあの曲聞くと、福島のランニング中の光景を思い出しそうだ。

弁天山の脇を通って進むと再び阿武隈川とぶつかる。そこで折り返して、川沿いのコースを駅の方へと戻っていった。行きとは別の橋を渡って、無事に福島駅に到着。全長12kmのコースを走りきった。後半は日差しも弱まってコンディションはさらによくなってた。何よりフラットな道を走れたんで、タイム的にも早く走れた。道を探り探りだったのと、写真スポットがたくさんあったのと、信号で引っかかることが多くあったことで、何度も止まっては、走り出すの繰り返しだった。それを差し引けば、かなりいいペースで走れたように思う。気の持ちようなのかもしれないけど、東京で普段走る時より、地方都市で走る時の方が、暑さとか倦怠感を感じずに走れる気がする。空気がいいからなのか、気分が高揚してるからなのか、いずれにしても気分良く走れるのはありがたいことだ。


ランの後、しばらくくつろごうと駅前のミスドへ着替えもせぬまま入った。そこのトイレ借りて着替えるつもりだったんだけど、なんとこの店にトイレがなかった。仕方なく汗だくで一気にドーナッツだけ食って、全くくつろげぬまま店を後にした。気にしすぎかもしれないけど、周りにお客さんいる中で、ランニングスタイルの汗だくのおっさんがいたら、その場にはそぐわない。というかそもそもそんな格好の人が、外食のお店に入っちゃダメだ。反省して、コンビニに入り、そこのトイレでゆっくり着替え。やっとそれで落ち着いた。今度こそ本格的にくつろごうとあらためて店探し。それだけ予定を消化しても時間はまだ朝9時台だったんで、やってるお店はチェーンのファストフードか喫茶店くらい、駅前にあったドトールに入った。ようやくゆっくりコーヒー飲んで作業できた。そこで主にやってたのは、マック使っての動画の編集。前の週にあった卓球大会の動画をみんなから集めたとこだったんで、そこでハイライトシーンだけを切り取るっていう作業をやってた。この作業はもう何年もやってるんだけど、外でやるのははじめてだったかもしれない。別に福島まで来てやるほどのことではないんだけど、集中して作業するのに場所は選ばない。むしろ家の中だど、どうしてもダレて滞りがちになるから、外でやるのも悪くないなって発見だった。かなり手間のかかる作業で、集中してやるとあっという間に時間が過ぎる。そんなにやるつもりはなかったんだけど、2時間くらいは続けてた感じだ。もっとやっても良かったけど、他の目的もあったんで、ここは引き上げた。


昼飯はネットで探した評判のいい店にした。「うろた」っていうラーメン屋だ。駅から歩いていけるところではあるけど、10分弱は歩くんで、そこまで立地的には恵まれてるところでもない。それでも開店10分前くらいに行って、すでに5人くらい並んでる人がいた。人気のラーメン店だからそのくらいの待ちは許容範囲。10分くらい待って中に入れた。中は東京のラーメン屋さんの感覚からすれば、かなり広い。カウンター席とテーブル席があって、自分はカウンターに座った。寿司屋みたいなカウンターでかなりキレイに整えられてた。虫が2~3匹飛んでたのが若干気になったけど。カウンターなんでキッチンの中の様子がよく見えるし、やりとりが全部聞こえる。店主らしきおシャレ系の男性が、手いっぱいの女性アルバイトらしき娘に、いろいろ指示出してた。「慌てなくていいから丁寧にやってよ」みたいなことを事細かに言いつけてた。それ見てると女の子に、人気のラーメン店でバイトするのは大変だねって声かけたくなっちゃったけど、多分話しかけても応えるほどの余裕はないだろう。自分ならこの職場では立ち位置見つけらんねえだろうなって、ぼんやり眺めてた。

ラーメンのことについて。麺は細め、スープは鶏ガラ、醤油系の味付け。肉増しにしたら、いろんな部位を使ったチャーシューが入ってきて、それは面白かったし、おいしかった。感想は「たしかにウマいけど、格別ってほどでもない」そんな感じ。ラーメンて何食ってもウマいから、がっかりすることはない分、すごく感動することもないんだなって。もちろんウマかったんで文句はない。いいランチは食べられた。


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ラーメン屋から歩いて移動、福島競馬場へ行った。コンパクトでキレイな競馬場だ。着いて外観見た時はなんとも思わなかったけど、中入ってコース見た瞬間になんとも言えない感慨があった。こないだの阪神競馬場もそうだったけど、競馬を見はじめて25年間くらいTV画面を通して、ずっと見続けた光景が、目の前に広がってると、「ああ、ここなんだあ」って感動がある。小回りのつくりで、競馬場内の移動もシンプル。スタンドひとつでパドックもすぐに裏にある。気軽にパドック、スタンド、コースと行き来できる感じがすごく良かった。パドックの間近感はかなりのもので、すぐ目の前を馬が歩いてくれてた。平場のレースしかない土曜日なんで、混んでもいない。それでいて閑散としてるって印象もなくて、地元の競馬好きはしっかり来場して楽しんでた。しっかり土地に競馬文化が根付いてる様子が伺えた。スタンド内のイス席でゴール前のしっかり見れるところに場所が確保できた。たぶん東京とか中山だったら指定席券買わないと見れないようないい場所、そこで悠々と競馬楽しめた。6Rの時に着いて、そっから全レース検討して買っていったんで、かなり集中して競馬モードになれた。成績はまあまあ。まったくハズレっていうのは少なくて、ぴったり当たるか、一頭入ってないかくらい。そういう意味ではどのレースも楽しめた感じではある。福島競馬場はフードコートもかなり充実してる。米沢牛のコロッケを買って美味しくいただいた。福島名物の丸ギョーザも売ってたんで、かなりひかれたけどパス。今度来た時には是非食べてみよう。メインレースまでしっかり観戦してから引き上げた。結局収支はマイナスだったけど、ヒートアップして一日競馬やれたんで満足してる。


再び福島駅まで歩いて戻り、新幹線の指定席のチケット取った。出発まで30分くらい時間あったんでゆっくりお土産選び。くるみゆべしを選んだ。試食させてもらったお土産屋の店員さんが、人のいい年配の女性で「地味だけど美味しいんですよ。福島来たんだから食べるだけでも食べていってくださいね」なんて言ってくれた。そういう謙虚な態度の接客って好感持てるな、それで「買おう」って気持ちになったもの。実際おいしかったし。

帰りの新幹線の車中では、村上春樹の「ラオスにいったい何があるというんですか?」を読んだ。紀行文で、旅先でランニングした話とかも出てきて、シンパシーを感じた。こういう旅行中に読むのはぴったりだったなって思う。

家には19時頃着けた。夜は自炊して豆腐グラタン作って食べた。こんだけがっつり旅行した日に、一日二食自炊したってのは不思議な感じ。


福島は、近くて遠い存在で、いつでも行けるって思いつつ、ずっと行ってなかった旅先だった。思い切って行ってみたらやっぱり近い。埼玉とか千葉とかの奥の方へ行くより、よっぽど楽に行き来できる。食べ物美味しいし、競馬場も良かったし、すごくいいなって思える場所だった。全都道府県を回るのがいまの目標ではあるけれど、一度行った場所を再訪するっていうテーマも今後出てくるように思う。福島はまた訪れたい場所、必ず実現しようと思う。


 福島(福島市) 距離12.12km 時間55:16 ペース4:33

 
 
 

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