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190622-23 滋賀・兵庫

  • 執筆者の写真: 光太郎 笠原
    光太郎 笠原
  • 2020年1月8日
  • 読了時間: 18分

更新日:2020年8月1日

2019/06/22

朝5時に家を出発、東京駅から東海道新幹線で西へ向かった。旅行の一番メインの目的は走る事、大会でもなんでもなくただ路上を勝手に走るだけ。そんな事でいいのかって自問自答しようとするけど、考えたら迷いが生じる。とりあえず行動に移した。


旅行の計画はだいぶ前から考えてた。宿は神戸市内でクオリティは度外視して、安さを基準に選び、無事に抑えられたんで一安心。新幹線のチケットは手配せず当日買うことにした。予定通り始発に乗れた。車窓から外を見ると、どんより曇り空、でもかろうじて雨は降ってなかった。一番心配だったのが天気だ。がっつり梅雨のど真ん中だろうから、雨は仕方ないにしても、走るのに支障あるほど降られると困るなとは思ってた。予報は「曇り時々雨」移動中ずっと心配してたけど、結果的には問題なかった。こればっかりは運次第だ。

神戸への旅行っていうのが、もともとの計画。そこでランニング、サッカー観戦、競馬観戦、と3つも予定を重ねられた。それに付随して思いついたのが、神戸(兵庫)へ行くまでのどこかで途中下車して、そこでもランニングしようっていうアイデア。陸路で行けば、造作ないし、その方が効率的に計画を進められる。東海道新幹線で、途中通る都道府県のうち候補にしたのは、岐阜と滋賀。今回は滋賀を選んだ。米原で下車、そこから在来線で一駅行けば彦根だ。


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彦根といえば、彦根城。どうしてもメルクマール的な施設があるところを選んで走る傾向がある。特にお城とか、橋とか、タワーとか、大きな建造物はわかりやすい。安直とはわかりつつも、そこを選んだ。あとは琵琶湖畔ていうのも魅力的だった。日本一の湖くらい、一度は目にしないと、っていう気持ちもあった。始発で行けば、8時台には彦根に着ける。それくらいの時間ならまだ気温も上がってないし、観光客で混み合ってもいない。この選択は悪くなかった。想定外だったのは、雲間が切れて晴れ渡っていたこと。日差しが出てたくらいで、後半は結構暑さが身にしみた。


彦根駅からスタートして、とりあえず彦根城を目指して進んだ。地図アプリを見つつ走るのはおてのもの。逆に頼りっぱなしで、これがないと1mたりとも走り出せないくらいの感覚だ。駅から城までの道は典型的な城下町然としたつくり。お堀と石垣を横目に見つつ、いくつかクランクを抜けて進んでいった。お堀がめぐらされてると、その周りにはランナーがいる。これは、駿府城でも、名古屋城でも、熊本城でも同じ。当然ここにも走ってる人はいた。天守閣をバックにした写真を撮りたかったけど、最初に通った北側のエリアは、距離が遠くて、うまくおさまらなかった。帰りに南側を通った時、やや近い位置からあらためて撮り直し、これでようやくうまくおさまった感じだ。

お城を抜けてしばらく進むとさざなみ街道っていう幹線道路に突き当たる。そこを北上していくと「彦根港」っていう案内があったんで向かってみた。そこではじめて琵琶湖を目にした。「港」っていうと「漁港」のイメージだったけど、行ってみると遊覧船が停泊してるところだった。ただ波止場には釣り人の方々が何人かいて、思い思いに釣りに興じてた。琵琶湖沿いにしばらく進んでいくと、ヨットをしてる集団も見かけた。そういえば湖なのに、波がある。その感覚が新鮮で、驚いた。滋賀には海はなくとも、琵琶湖があるんで、水系のレジャーも充実してるんだな。ふたたびさざなみ街道へ戻り、北へ進むと再度琵琶湖に突き当たる。そこに「烏帽子岩」ってのがあって、お参りのスポットになってた。神奈川県民の自分にとって「烏帽子岩」といえば、茅ヶ崎にあるあの岩だけど、ここにもあるらしい。茅ヶ崎のやつはだいぶは沖の方にあるけど、彦根の方は道の目と鼻の先。確かに烏帽子型だし、近い分よく見えた。こういうの見ると、ますます湖って感覚がなくて、海見てる錯覚に陥った。いわれはよく知らなかったけど、ここでも一応写真を撮っといた。


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10kmのランニングが基準だったんで、ここで5km超えたから引き返してきた。同じ道通って、最後だけお城の南側通った。どちらかというとお店とかはそっち側にたくさんあるような印象だ。「井伊家の赤揃え」てのは有名なシンボルカラーで、裏通りの一画は壁が全て赤で統一されていた。知らず知らず裏道通ってたけど、そんなところに歴史の痕跡を垣間見れてラッキーだった。後半は本格的に太陽が昇ってきてて、かなり暑かった。時間も10時近くになってたし、観光客とおぼしき人たちも増えてた。本当はもっと早い時間の方がスムーズに回れたかもしれないけど、前泊じゃないからこれが限界だろう。

彦根駅に戻ると走破距離は12km以上に達してた。タイムも4分30秒台のペースでなかなかのタイム。旅行初日、数時間かけて移動した直後のランと考えると、悪くない数字だ。駅の近くの商業ビル入って、トイレで着替え。個室は狭かったし、他にお客さんいる気配なかったんで、洗面台の前で上半身裸、パンツ一丁になって汗拭いた。なかなか爽快な気分の着替えだ。

ランのあと、一応彦根の街を散策して、観光した。脇から垣間見ただけだった彦根城も天守閣があるところまで登っていった。「登る」っていう表現がぴったりで、かなりの高台にあるお城。お城は高台にあるところ多いけど、ここは自分が行ったことがあるお城の中でも、かなり峻険な山のうえにあるところ。ランのあとにはキツいけど、逆に足腰鍛えてるプライドもあるんで、がんばって進んでいった。彦根城といえば、「ひこにゃん」で街のあらゆるところで、このゆるキャラを目にする。ちょうど自分が天守閣にたどり着いた時間に、広場でイベントをやってた。せっかくなんで、見物してきた。「みやび」なことを売りにしているキャラクターだそうだ。なので動きもかなり優雅というか、緩慢というか。まあそれをのんびり眺めるのが楽しいのかな。天守閣には昇ってみたけど、特に深く感じたことはない。高いなってことと、彦根の街が一望できるなってこと。階段がキツい作りでバリアフリーなお城ではないことは確かだ。


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お城から移動して南側の繁華街へ。通り一体、食べ物屋さんと土産物屋が並んでるような場所で昼ごはん食べた。お店選びはこの旅の重要な選択のひとつ。なんせ彦根では一軒しか行けない。事前によく調べて気になった「ちゃかぽん」ていうところにした。近江牛を使ったぜいたくなうどんのお店。中でも「二代目」っていうメニューのが魅力的でそれを選んだ。湯がいたうどんに、生肉を載せただけの状態で運ばれてきて、そこに赤味噌ベースの熱々の出汁を一気にかける。レア状態のしゃぶしゃぶ肉とうどんを一緒に食べるっていう、斬新な食べ方の一品。これはとってもおいしかった。あっという間に完食。


お店にたくさん行けない分、ちょこちょこ間食は楽しむっていうのが、自分の立ち寄り旅行の楽しみ方。近くにお肉屋さんがあって、そこの惣菜が目にとまった。「近江牛」入りのメニューが3つあって、「普通のコロッケ」「肉増量コロッケ」「メンチカツ」と揃ってた。値段は左から1:2:4くらいの感じ。迷うことなく「メンチカツ」にした。そりゃうまい。うまかったけど、別に近江牛でなくともメンチはうまい。ちょこっとぜいたく気分を味わえた分だけ得だったってことにしておこう。


そこまでで彦根は十分満喫したんで、次の目的地へ移動。夜まで予定はなかったんで、琵琶湖線でえっちらおっちら進んだ。

車中読みはじめたの本が村上春樹の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」。36歳の東京で暮らす独身男性が、かつての友人たちを訪ね回るっていうストーリー展開が、自分とシンクロするようで、すごく没頭して読んでいけた。図らずもこの本を旅行に持ってきたことの巡り合わせの良さに、不思議な感慨を抱いた。列車は琵琶湖沿いを西へ向かい、やがて京都、大阪、兵庫へと進んでいく。半分は読書、半分はうたた寝の状態だったんで、あっという間に目的地の神戸駅に着いた印象だ。


神戸での宿は「同心ビジネスイン」ていうところ。駅からそれなりに歩くし、特にキレイってわけでもない。魅力はただ安いっていうことだ。15時頃ホテル着いて、チェックインしようとフロント行ったけど、誰もいない。ベル押してもなかなか人来なかったけど、しばらくしてようやく年配の女性が「やれやれ」って感じで登場。「ええと、笠原さんね」ってA4のペラ見ながら自分の名前を確認してた。その場で現金決済だったんで、お金を渡した。お釣りがなかったようで「細かいのありませんか?」って関西弁のイントネーションで言われた。ここに来てようやく関西圏に来たって実感が湧いた感じだ。ちなみに細かいのはなかったんで、大きいので支払い。お釣りは「私のサイフから立て替えときますね」って言わでものこと言って渡してくれた。悪い感じはしなかったけどね。部屋はまあそれなりのところ。広くも狭くもなく、素泊まりするだけなら十分ていうところだった。文句はない。


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宿の近くに「中央市場前」って駅があって、その周辺に文字通り生鮮市場がある。その向かい側にはでっかいイオンモールがある。ここがそれなりに落ち着くところ。兵庫の港から引いた兵庫運河っていう小さな運河があって、それがイオンモール沿いに続いていて、船の通り道になってる。ここに面するようにテラスがあるんで、そこは結構居心地のいい空間だ。イオンモールの中でコーヒー買ってここで一服すると、神戸で優雅な時間過ごしてるって感覚になれる。ちょうど日も傾いてきて日陰も多くなる時間なんで、涼しくて気持ちよく読書できた。イオンモール内のお店で夕食。海鮮丼を食べた。神戸といえば「神戸牛」のイメージあったけど、海鮮関係も充実してる。そこの刺身も本当に美味しかった。


夜の予定、ヴィッセル×トリニータ戦はそこから地下鉄で3駅ほど行ったとこにある、ノエビアスタジアムが舞台。時間もあったし、涼しかったんで、歩いていくことにした。当然スタジアムの近くになると、サポーターも増えてくる。雰囲気的にも盛り上がってくるんで、いいテンションでスタジアムに向かうことができた。スタジアムの周りが公園になっていて、そこに食べ物の屋台やら、クラブのオフィシャルショップやらが林立してたた。ちょっとしたお祭りとかフェスみたいな感覚。すごくいい雰囲気だった。

今回の旅行の中で最も残念だったのは、ヴィッセルのイニエスタが試合に欠場したっていうこと。その直前までケガをして休んでたんだけど、前節で無事に復帰。しかもゴールまで決めてて好調って感じだったから、「この試合でも」って期待してたんだけど、その日のAMに「イニエスタ、帰国」ってニュースが流れた。聞けば、奥さんの出産に立ち会うため、スペインに戻ったそうで、この試合には出れないってことだった。「え~」って感じだったけど、理由が理由だから「それは仕方ないな~」ってあきらめもついた感じだ。それでも残念なことには変わりないけど。


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試合観戦はとても良かった。スタジアムがまず素晴らしい。サッカー専用でピッチと観客席が近い。規模としても壮観だし、とても綺麗な設備だ。今回は前から4列目のかなりピッチに近い席を取れたんで、かなりの迫力を感じた。選手の競り合いの場面とかは音も聞こえてくる感じだった。試合前の選手紹介では、ラモーンズの「Do You Remember Rock 'N' Roll Radio?」が大音量で流されて、それに乗ってヴィッセルの選手がアナウンスされる演出になってた。それが気分を盛り上げてくれて、興奮した。

試合展開も面白かった。まずヴィッセルが先制、ミスがらみではあったけど、ビジャの抜け目ないゴールは見事だった。トリニータが追いついた後、ヴィッセルのウェリントンがゴール。セレブレーションの時には自分の目の前のところまで走ってきて、チームメイトと喜びを分かち合ってた。2ー1のままずっと推移したけど、終了直前にトリニータが同点ゴール決めた。今日一日はヴィッセルのサポーターだったんで、その時はガッカリ。ただ試合としては最後まで盛り上がってよかったのかなって感じだ。十分楽しめたのは間違いない。試合後はヴィッセルの選手がピッチを一周してサポーターにお礼をして回ってた。自分も拍手を送ってから、スタジアムを後にした。地下鉄の駅はえらい混雑だったから、帰りも歩いてホテルまで戻った。

よく歩く一日だ。旅行一日目から走り通し、歩き通しで、二日目が心配になるけど、結果的には全く大丈夫ではあった。自分の健脚万歳だ。ホテルでは、何もせずすぐ就寝、ぐっすり眠れた。


2019/06/23

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二日目は、5時から神戸の街を気持ちよくランニング。神戸の街の繁華街は、神戸駅、元町、三宮と東西に数キロに渡って続いている。そのすぐ南側が港になってるようなつくりだ。自分の泊まってた宿から繁華街の方に向かっていって、そのまま港の方のコースをとった。アンパンマンのニュージアムがあって、その脇を通って海の方へ行くと波止場に出る。まずそこで広がる光景を目にしてすごく感動した。ハーバーランドがあって、ポートタワーがあって、奥にはメリケンパークが見える。そして船着場には大迫力の客船がいくつも停泊してる。人工的な美しさではあるけれど、スケールが大きくて息をのむような気持ちにさせられた。メリケンパークは特に印象的だ。海に面した場所にひらけた公園でいくつものモニュメントがある。その脇をするすると走るのは不思議な体験、普通の公園を走る感覚とはまったく違った。シンボリックな建造物と客船もインパクトがある。入場料とか払わずにここを走ってていいのかっていう気分にもなる。


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「BE KOBE」っていう文字をかたどった碑が一番印象に残ってる。神戸の街は震災によって大きなショックを受けた。それを「忘れないようにしよう」って気持ちがあらわれた作品が多くあった。自分のような旅行客はここに来ることによって、はじめてその記憶の継承の大切さを知る。災害の歴史を風化させないためにも、こういう記念碑は必要なんだろうと思う。最後は神戸大橋を渡って、ポートアイランドにもちょこっと足を踏み入れた。橋からのぞむ神戸の街もまたいいもんで、その様子もしっかりと頭に残ってる。ポートアイランドには釣りをしてる人が結構いた。ここで釣りできたら楽しいだろうなって思いつつ眺めてた。


今回走ったのは、最高に気持ちいいコースだった。波止場を走ること自体が初めてだったから、まずそれですでに十分ていうくらい良かった。それに加えて、神戸の港はとても美しいなってしみじみ思った。大きなテーマパークの中を走り回ってるような気分だ。自分が走ってた時間はほとんど人がいない。自由気ままにコース選んで、途中途中で何枚を写真撮って、港を自分のものにしたってくらいの気分を味わえた。そうそう、それが不思議なところ。これだけのロケーションならもっとランナーがいても不思議ないんだけど、意外と走ってる人は少ない。「ここに住んでたら毎日走るのにな」って気持ちだったけど、こういうところはたまに走るから感動があるんだろうなとも思う。

自分の体力が続くなら、いつまでも走っていたかったほどだったけど、結局12km走ってホテルに戻った。意図的ではなかったけど、ペースは昨日よりやや抑えめ。多分写真撮る回数が多かったからタイムも伸びなかったんだろう。その分いい写真撮れたっていう充実感はある。1泊2日の旅行で、二日ともまずまずの距離走れたから、それなりに達成感は得られた。


ホテルでシャワー浴びた後、再度外出。モーニングを食べに三宮の喫茶店に向かった。ただこれはみんな空振り。日曜の早朝はどこもまだ店が開いてなかった。そういえば、これだけ走った後でもまだ時間は7時前、そりゃ文句も言えないや。仕方ないんで、コンビニでサンドイッチ買って、花時計のところでひとりモグモグ食ってた。花時計も観光名所らしいけど、その時間は閑散としてて、ここでも独り占め感味わえた。走ってる時と違って、あんまり爽快感はなかったけど。


予定狂ったんで、急遽母親の実家があったところを訪れてみることにした。前日母親とメールでやりとりして、「機会があったら行ってみるよ」なんて気のない返信してたけど、思いがけず機会ができた。教えてもらった行き方で行った。

三宮からバスに乗って北東に進む。新神戸の駅を過ぎて、どんどん山を登っていく。バスの窓から見てて「こんな山の中なのか」って不安になるほどだった。「松蔭中・高」(母親の母校)っていうバス停で降りて、その脇にある坂道を登る。4軒目が元々池田の家があったとことだそうだ。今は「青谷町公園」ていう公園になってた。急に思い立ってその場で母親に電話した。日曜日の朝8時前くらいだったから出るかどうか心配だったけど、運よく繋がった。実家があったとこに来てるって伝えたら、驚き半分、喜び半分ていうリアクション。色々質問されたんで、答えてあげた。写真も何枚か撮って送ってあげた。その場にあった石の灯篭は元々池田の家にあったそうだ。大きなクスノキは昔も今もそこにあったようで「よくそこで遊んだ」そうだ。自分も直接的には知らない場所で、初めて来たところとは言え、自分のルーツに関する場所だから、興味深かった。こういうところで母親は育ったんだっていうのがわかって、意義のある寄り道ができたかなと思う。ヘタしたら一度も訪れることがなく終わる可能性もあったから、思いつきでそこへ行ったのは正解だったなって思う。

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再度、宿に戻った。その後三宮に行くことになるから、あとあと考えると二度も宿に戻る必要はなかったんだけど、宿で筋トレするっていうルーティンがあるから、自分にとっては必要な段取りだ。10時すぎにチェックアウト。ちょっと早めに昼ごはん食べることにした。


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今回の旅の計画で元々決めていた予定のひとつとして、「神戸でのランチで神戸牛を食べる」ていうのがあった。

ネットで色々調べ、生田神社の近くの「喜山」っていう店が良さそうだったんで、そこへ行ってきた。そのあたりは繁華街になってて、飲食店がたくさん並んでる。神戸牛出す店もいくつかあるんだけど、「喜山」は割と高い値段設定の店。11時開店直後に入ったら、自分が最初の客だったようで、奥のゆったりした席に通してもらえた。メニュー見て何にするかはかなり悩んだ。せっかくきたからそれなりの予算では考えてたけど、霜降りの極上のやつは100g弱の量で20,000円前後の額なんで、「さすがに高えな~」ってことでパス。「極上赤身」ていうのは120gで5,500円の値段、これなら身の丈にあってるかなって思いセレクトした。食ってみて、確かにウマい。ウマいことに間違いない。自分が食べた赤身のステーキとして、こんなに美味しいステーキはないってくらいのうまさではあった。ただ期待してたのは、「神戸牛を食べたらもう他の牛肉は食べられない!」ってくらいの感動で、そこまではなかった感じ。それはちょっと望みすぎだったかなって反省してる。もちろん満足できるランチではあった。食べる経験ができたことはよかったなって思ってる。

三宮で神戸土産を買った。スイーツが充実してる街なんだけど、あんまり食べてなかったんで、駅前の店でチーズタルトも買った。それもとっても美味しかった。


次の目的地は、阪神競馬場だ。目当ては宝塚記念。阪神はJRAの主要競馬場の中で唯一行ったことがなくて、行くならG1開催日、って昔から決めてた。ヴィッセル神戸の試合と重なったのがまずよかった。そして何より「全都道府県ラン」のモチベーションはすごい。今まで踏ん切りがつかなった旅行の計画が、この目的あることによって一気に実現しようって気持ちになる。自分の企画に感謝したいくらいだ。

荷物多かったんで、一旦新大阪まで行っちゃって、そこのコインロッカーに荷物詰めてから向かうってことにした。これが失敗、新大阪のコインロッカー事情を全く把握してなかった。構内のどこへ行ってもコインロッカーは埋まってる。仕方ないんで、大荷物抱えて移動するって判断にした。仁川までの道のりだ。さすがにG1だけあって、近づくにつれてどんどん人が多くなった。紙袋の大荷物と、重たいパソコン入ったリュック背負ってたんで、かなり精神的に不快な感じだった。そもそもこの旅行中パソコン使う機会が一度もなかった。ただの重しにしかならなかったのが不本意だ。


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阪神競馬場ついたのは14時を過ぎたころ。昔からテレビ画面で見てたところだから、やっぱりそれなりの感慨があった。競馬場はどこも特色がある感じだけど、阪神も独特だった。まずパドックが印象的だ。立体的な奥行きがあって、コンサートステージみたいだ。宝塚記念出走する馬たちが出てくると、本当にスターたちの舞台を見てるような趣きだった。パドック見てああいう感覚持ったのは初めてだ。コースの方はガラス張りのスタンドが随分コースに近いところまで突き出ているような感じ。指定席にも座ってみたいなって気持ちになった。パドック裏はかなり広い敷地になってた。子どもが一日中でも遊べるような遊園スペースがある。実際、家族連れも多くて、和やかな雰囲気だ。ただ荷物多かったこともあって、あんまり動き回らず、パドック見える階段のとこでひっそり音楽聴きながら馬券検討してた。三宮のデパ地下でチキンの甘酢あんかけってのを買ってて、おやつ代わりの間食でそれ食った。神戸牛食った後だったけど、それはそれでウマい。オレの舌にとってはどっちもご馳走だ。

宝塚記念はコースの方に行けず、モニターで観戦、リスグラシューの圧勝だった。この馬切ってたから、すっぱり大ハズレ。気持ちいいくらい何も引っかからなかった。今回の旅の中で失敗だったのは、競馬にかける時間が少なかったこと。この2日間の競馬の傾向とかを観ずに馬券だけ買ったんで、そりゃ引っかからないだろうなって反省してる。もう少し宝塚記念に傾注する時間を取るべきだった。リスグラシューはただただ強いなって印象。あそこまで強いと諦めもつく。見事なレースぶりに素直に拍手を送りたいと思う。まあ宝塚記念のオリジナルファンファーレを聞いて、2分間ちょっと夢中になってレース観れたんで、それでよしとしよう。

人でごっちゃがえすだろうと、早めに駅へ戻ろうと決めて、レース終わった直後に早歩きで駅向かった。混み合う前の電車で移動できたのはせめてもの救いだ。そっから帰路につき、新大阪から新幹線で戻ってきた。夕食は駅で買った駅弁、関西圏の名物がいくつも入ってて、それなりに美味しかった。20時過ぎに帰宅、風呂入って一息ついて寝るのにちょうどいい時間だ。


二日間、走り回って、歩き回って24キロ以上の走行距離と、75,000歩以上の歩数を記録してた。よく走って、よく歩いたもんだ。

この2日間の旅はいくつもいい事があった。都道府県ランが増やせたし、サッカーも競馬も観れた。自分のルーツを探る事ができたのもポジティブな経験だった。そもそも旅をする事自体が、自分の精神活動にプラスな効果をもたらせてくれる。今後も旅をする目的があるっていう事が素晴らしい事だし、楽しみな事。どんどん積み重ねていこう。


 滋賀(彦根市) 距離12.08km 時間56:15 ペース4:39 (6/22 36,362歩)

 兵庫(神戸市) 距離12.63km 時間1:00:21 ペース4:47 (6/23 38,669歩)

 
 
 

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